F1第6戦モナコGP、可夢偉選手が大健闘!!

2011年F1、第6戦モナコGPがモンテカルロで行われました。


このコースは普段は車が行き交う市街地を
F1マシンで走るレースで、
F1サーカスの中でもモナコの皇室が見守る中、
行われる格式ある伝統のGPです。


予選は、またまたフェテルがポールポジションを奪取!
2位にバトン、3位にはウェバーが付けます。
小林可夢偉選手は13番グリッドから。
モナコは抜き所が殆んどないコースのため
予選の順位が重要になってきます。


決勝スタート、ウェバーが出遅れて順位を落とします。
フェテルはトップを守り飛ばして後続を引き離していきます。
16周目のピットインでピットクルーが手間取り
一度はバトンにトップを譲るものの、バトンのピット回数が
3回だったため再びトップに躍り出ます。


周回を重ねる中、1回ピットでタイヤがキツくなったか
アロンソ、バトンに追い立てられますが、
そのままフェテルが、トップを守りポール・トゥ・ウィン!
今季5勝目を挙げました!


KERSとDRSが導入された今年のF1は
オーバーテイクが例年と比べ極度に増えました。
その影響もあり、殆んど仕掛けることがないこのモナコGPでも
ドライバー達はアグレッシヴに攻める姿勢を見せました。
ロウズヘアピンで、シューミやハミルトンがオーバーテイク
狙うシーンもあり接触が多々見られたことから、
今年のF1は違うなぁと感じさせます。
ハミルトンは、そのアグレッシヴさが災いしてか
今GPもペナルティを受けてしまいました。


荒れたレースとなり、1回ピットストップ作戦を選択した可夢偉選手は
2回もセーフティーカーが入る中、順位を13位から4位まで
ジャンプアップさせて終盤を走行します。
残り数周で後ろのウェバーに抜かれ5位になるものの、最後は
ハミルトンを押さえて5位という素晴らしいリザルトでゴールしました!

結果、優勝はフェテル、2位にアロンソ、3位がバトン、4位ウェバー
5位に可夢偉選手、以下6位ハミルトン、7位スーティル
8位ハイドフェルド、9位バリケロ、10位ブエミ
ここまでがPtゲットとなりました。
1位から3位のドライバーと6位のハミルトンが総合チャンプ経験者で、
彼らの中に可夢偉選手の名前が入るのですから
凄いことですよ。


この可夢偉選手の5位は、モナコGPに挑んだ日本人F1ドライバー
最高位です。というか中嶋悟さんから始まり、日本人ドライバー
挑戦して来たモナコGPでポイントを獲ったのは2008年の
中嶋一貴選手ただ一人でした。
その記録を可夢偉選手が塗り替え5位という素晴らしいリザルトを
残してくれました。


F1は年間16戦程行われ色々なサーキットを走りますが、
このモナコGPで5位を獲ったというのは、他のGPの3位、4位に
相当するのではないでしょうか。
それだけモナコは難しく、特別なサーキットだと思います。


そして可夢偉選手は、佐藤琢磨選手が記録した4戦連続Ptゲットを
上回る5戦連続でザウバーにPtをもたらしています。
(現在は10位までがPtゲットとなるので、当時の6位や8位までが
Ptゲットの時代の記録と単純に比べることは出来ませんが)
開幕戦、車両規定違反で剥奪された8位入賞も入れると
全てのGPでPtを獲得していることになります。
本当に凄いものです。


可夢偉選手は、タイヤの使い方が上手いみたいですね。
今年のピレリのタイヤは、磨耗するのが早く
耐久性が去年のブリジストンと比べて相当劣っています。
そのタイヤを労わりながら走り、ピット回数を減らして
ゴールするという作戦が、開幕戦から随所に見られます。
これだけのパフォーマンスを見せているのだから、
F1界でも今、注目されるドライバーになっているでしょう、きっと。
来期の契約チームがどうなるのか、気になる所ですね。


総合ポイントランキングは6戦まで終わって
1位 フェテル 143Pt
2位 ハミルトン 85Pt
3位 ウェバー  79Pt
4位 バトン   76Pt
5位 アロンソ  69Pt
6位 ハイドフェルド 29Pt
7位 ロズベルグ 26Pt
8位 マッサ   24Pt
9位 ペトロフ  21Pt
10位 小林可夢偉 19Pt
11位 シューマッハ14Pt
となっています。


開幕戦から5勝と、一度だけ2位だったフェテルが
そつなくPtを獲得していて圧倒的ですね。
このフェテルの独走を、そしてレッドブルのマシンが
駆け抜ける異次元の速さを誰が止めることが出来るのか。


次戦は、6/12 第7戦カナダGPです。